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プロが教える具体的なネズミ駆除方法
- ネズミ駆除
- 2019.01.30
ネズミを駆除するためには、ネズミの性質を良く理解して粘着シートや毒餌を使うと良いと言われています。しかし、具体的にどのようにアプローチしていったら良いのか、プロの業者でなければわからないですよね。
そこで、プロのネズミ駆除業者の知識を活かして、具体的な駆除方法についてご説明したいと思います。ネズミの被害に悩まされている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ネズミの基本的な性質を理解しよう!
ネズミを駆除するためには、まずネズミの性質を理解する必要があります。
ネズミは非常に臆病で賢い動物です。ちょっとした環境の変化に敏感なので、ヘタに罠を仕掛けても警戒されてしまいます。
例えば、ネズミが天井を走り回っている時に、天井をドンドン叩くとネズミは静かになります。臆病な性質から、大きな音にびっくりして警戒しているのです。しかし、その音が自身の驚異にならないと理解したらまた活動を開始します。
人間の匂いにも敏感なので、粘着シートや毒餌を仕掛ける際には人間の匂いをつけないように手袋やマスクをしなければならないほどです。
ですから、このようなネズミの性質を理解したうえで、対策を立てる必要があるのです。
まずは嫌がらせから!ネズミにとって住みづらい環境にしよう!
いきなり賢いネズミを捕獲しようとしても、なかなか難しいものがあります。そこで、ネズミが住みづらい環境に変えることで、ネズミに自主的に出て行ってもらえるような作戦を立てましょう。
まずは清潔に!ネズミの餌となるものをなくそう!
エサがなければネズミは餓死します。ですから、ネズミのエサとなるものをなくしましょう。台所や勝手口に生ごみがそのまま置いてあるならビニール袋に密封してしっかり閉まるゴミ箱に入れる、ジャガイモや玉ねぎなどの備蓄野菜を冷蔵庫などにしまうといった対策をしっかりとりましょう。清潔に掃除しておくことも重要です。
天井にネズミの気配がしたら音を鳴らそう!
ネズミの動く音がしたらドンドンと天井を箒などで叩くか大きな音を立ててみましょう。冗談のような方法ですが営巣前のネズミに対しては有効です。人に慣れていないネズミなら行動を潜め、運が良ければそのまま別の場所へ移動します。
超音波は気休めにしかならないが効果があることも
上記の「ネズミの気配がしたら音を出す」という行動が面倒である場合は市販のネズミが嫌がる超音波を発する装置を利用するのも良いです。比較的安価で簡単に仕掛けられるので業者にねずみ駆除を頼む前に導入する方は多いです。ただ広告にあるような劇的な効果は期待できないので出ていってくれたらラッキー程度で仕掛けるかどうか判断してください。プロのねずみ駆除業者は私の知る限り超音波を利用している業者はありません。天井を叩くのと同じ程度の結果しか得られないと思ってください。
忌避剤
ミント系の匂いの忌避剤を置くことで、ネズミが嫌がる環境を作り出すことができます。人の鼻でもわかる匂いなので、強い匂いが苦手な方は注意してください。
忌避剤はネズミが大量に潜んでいる大型の施設などで使われることが多いですが、一般家庭ではあまり使われないかもしれません。
これらで出ていってくれたらラッキー!
これらの対策は効果がないわけではありませんが、ネズミが出て行ってくれればラッキーくらいに思ってください。ただ、環境の変化にネズミは戸惑い、一時的にネズミの活動は収まるはずです。、その過程でネズミが別の場所へ引っ越す場合もあります。
ただし、すでにこれらのことを他所で経験しているネズミもおり、はじめから効果がない場合もあります。
本格的にネズミを駆除!
嫌がらせ作戦でネズミが出ていかない場合は、いよいよ本格的にネズミ駆除作戦に突入です。ネズミ駆除のノウハウをご紹介します。このページですべてをお伝えすることは難しいので個別記事のリンクを貼ってありますのでそちらも参考にしてください。
ラットサインを手がかりにネズミの侵入口および行動範囲を探る
ネズミが住み着いているところには、ラットサインと呼ばれるネズミが暮らしている痕跡があります。このラットサインを探すことで対策が取りやすくなります。
ネズミの足音はどこからするか、ネズミの糞や下図のようなネズミが汚した柱や壁の黒ずみはどこかなどを調べましょう。
正直我々ねずみ駆除業者が見たらすぐわかるのですが一般の方はただの汚れと区別が難しいかもしれません。その場合は汚れている箇所に軽く小麦粉をまくとネズミの足跡が残るので、追跡しやすくなります。
侵入口を塞ごう
ラットサインを手がかりにネズミの侵入経路を特定出来たら侵入口を塞ぎましょう。
侵入経路は2種類に分けられ、ネズミ駆除前に塞ぐべき穴とネズミ駆除後に塞ぐべき穴があります。
下記を踏まえたうえで塞ぐ作業を行いましょう。
生活圏に通じる侵入経路
リビングやキッチンなど人の生活圏内に入ってくる穴です。こちらは見つけ次第塞ぐのがセオリーです。
侵入口には金タワシをギュウギュウに押し込み塞ぎましょう。日曜大工が得意な方は独自に穴を塞いで貰えば良いのですが、やり方がわからない場合は金タワシを押し込むのが最も簡単な方法です。見た目はあまりよろしくありませんが、簡単な方法なのに効果は抜群です。
外から屋根裏などに入ってくる侵入経路
まず確認すべき箇所は下図の通りです。
こちらを塞ぐかどうかはケース・バイ・ケースになります。最終的には塞ぐのですが、ネズミに出て行ってもらうために塞がないという選択肢もあります。
例えば、毒性が弱い蓄積毒の毒餌を利用する場合、ネズミは勝手に光を求めて外に出て行きます。そのため、ネズミがいなくなるまでネズミの出口として穴を放置し、ネズミの駆除の完了が確認されてから塞ぐという方法がおすすめです。
はじめから侵入経路はすべて塞ぐという方法もありますが、ネズミの死骸の処理を考えると不慣れな方は開けておいた方がよいでしょう。
殺鼠剤を使おう
殺鼠剤はネズミを殺すための毒餌です。おすすめなのはアース製薬のデスモアプロです。
ネズミは殺鼠剤を食べると目が見えなくなり、光を求めて外へ出て行こうとします。こうなってくれるのが最も良いシナリオです。
目が見えなくなったネズミが餓死して家の中で死亡する場合もあります。この場合、ネズミの死骸の処理が必要なのであまり好ましくありません。
もっとも、ネズミが毒餌を食べてくれないということもあります。賢いネズミは毒餌をなかなか食べてくれません。ですから、殺鼠剤を使う方法プラス何か対策が必要になります。
毒餌の使い方は別記事で詳しく記載していますので、参考にしてみてください。
粘着シートと殺鼠剤をセットで使おう!
粘着シートを大量に購入し、ネズミが通りそうな場所に敷き詰めます。粘着シートを仕掛ける際には、手袋やマスクをして極力人間の匂いを付けないことが重要です。
殺鼠剤を食べたネズミが酔っぱらったようにふらふらになって罠にかかるという結果を狙います。
ネズミの死骸処理の注意点
ネズミが死んだら、死骸を処理する必要があります。
ネズミは病原菌の塊ですから、手袋やマスクは必須です。基本は燃えるゴミで出します。
死骸があった場所でダニなどによる二次被害も心配ですから、必ず消毒しましょう。エタノール消毒でOKです。
汚れた空気や細菌を拡散してしまうため、掃除機を使用するのはNGです。ホウキや雑巾で対処しましょう。
ネズミ駆除にかかる期間について
現場の清掃や侵入口の塞ぎなどの環境の改善が終わったら、あとはネズミとの知恵比べです。粘着シートと毒餌の設置をネズミがいなくなるまで繰り返します。
どれくらいでネズミを駆除できるかは現場によって異なりますから一概には言えません。私の場合ではまずは生活エリアへの侵入口を塞ぎ、毒餌と粘着シートの設置からまず2週間様子を見て、罠のかかり、毒餌の食いつきを確認し、再度設置し、もう2週間様子を見て完全に駆除出来ているかどうか判断します。つまり完全駆除まで最低1ヶ月はみていただく形です。ちなみに侵入口の塞ぎがうまく機能すればその日のうちにねずみを見ることはなくなります。あとは見えない場所で駆除する人間とネズミが戦う形になります。
まとめ
プロが行うねずみ駆除方法の一例を解説しました。ネズミ駆除は非常に難しいので、全てを説明することはできません。ざっくりとした流れを書いただけですので、詳しくは個別の記事も参考にしてネズミ対策に役立ててください。
駆除を行う際には一つ一つの対策を確実に行わなければなりませんし、死骸の処理や消毒など一般の方にとってハードルが高い作業もあるでしょう。ですから、自分で出来ないことはネズミ駆除のプロに任せるというのも一つの手段かもしれません。