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ネズミ対策グッズにはどんなものがある?グッズの種類と特徴について
- ネズミ駆除の豆知識
- 2019.10.20
家の中にネズミがいるのであれば、早々に追い出したいところです。
ホームセンターでネズミ対策関連のグッズを見てみると、それなりに種類があることがわかります。
種類があるということは、それぞれに異なる特徴を有しており、どんな効果を期待したいのかによって選ぶべきグッズの種類も異なるということです。
そこで、ネズミ対策グッズの種類と、それぞれの特徴について解説します。
目次
ネズミ対策グッズの種類
一口に「ネズミに対策するためのグッズ」といっても、方向性が異なるため種類もそれなりにあります。
おおまかにまとめると、以下の4種類に分けられます。
- ・ネズミを捕まえるグッズ
- ・ネズミを殺すグッズ
- ・ネズミを追い出し、近づけなくするグッズ
- ・ネズミの侵入経路を塞ぐためのグッズ
ネズミを捕まえるグッズ
1つ目は「ネズミを捕まえるグッズ」です。
ネズミを捕まえるグッズとは?
「ネズミを捕まえるグッズ」は、文字通りネズミを捕獲して家から追い出すための対策グッズとなります。
大きく分けると以下の3種類があります。
- ・かご式
- ・バネ式
- ・粘着シート
かご式ネズミ捕獲罠
テレビでたまに見かける、イノシシなどの野生の獣を捕獲するためのかご式の罠、そのネズミ用の小型サイズの捕獲罠です。
仕組みは簡単で、かごの奥に設置してあるエサをターゲットが食べると、仕組みが動いて入り口が閉まり、出られなくなるというものです。
捕獲したネズミは基本的に「生け捕り」となりますが、ネズミは数日で餓死してしまうので、早目に対処しないと中のネズミは死んでしまいます。
バネ式ネズミ捕獲罠
古典的なネズミ捕獲罠といえば、この「バネ式」のネズミ捕獲罠でしょう。
かご式罠と同じくエサでネズミをおびきよせて、エサを食べようとしたところでバネ式の仕掛けが作動して強い力でネズミを押さえつけて捕獲します。
ネズミ捕獲用粘着シート
もう1つ、古典的なネズミ捕獲用のグッズといえば「粘着シート」でしょう。
強力な粘着面を持つシートをネズミの移動範囲に設置し、粘着部分を踏むと逃げられなくなる仕組みです。
いわゆる「ゴキブリ捕獲罠」と同じ仕組みであり、設置の仕方によっては高い捕獲効果を発揮してくれます。
3種類の捕獲罠を比較
それでは、3種類の捕獲罠のメリットやデメリットについて比較してみたいと思います。
かご式 | バネ式 | 粘着 | |
仕組み | エサで誘引して捕獲 | エサで誘引して捕獲 | 粘着面で捕獲 |
メリット | 繰り返し使用可能 設置の際にケガしない |
繰り返し使用可能 比較的安価 |
簡単に使用できる 比較的安価 死骸処理が簡単 |
デメリット | 3種類の中では高額 なかなか捕まえられない 死骸処理が面倒 |
ケガする可能性がある なかなか捕まえられない 死骸処理が面倒 |
再利用できない 手にくっつく 数を揃える必要がある |
かご式罠は使用の際にケガするリスクが少ないですが、3種類の中では比較的高価であるため、数を揃えるのにコストがかかります。
バネ式罠はかご式よりは安価ですが、強いばねの力でケガしてしまう可能性があるので使用する際には注意が必要です。
粘着シートは安価で数を揃えやすいですが、それなりに数を揃えないと捕獲効果が十分に発揮されない可能性があります。
ネズミを殺すグッズ
2つ目のグッズは「ネズミを殺すためのグッズ」です。
ネズミを殺すグッズとは?
捕獲罠も最終的にはネズミを殺すことが可能ですが、こちらは有毒な成分によってネズミを死に至らしめる方法となります。
「殺鼠剤」または単純に「毒エサ」と表現する場合もありますが、どちらにしてもネズミに毒の成分を摂取させ、毒の仕組みによってネズミを死なせることで駆除する方法となります。
以降は「殺鼠剤」と表現します。
殺鼠剤の種類
殺鼠剤には、大きく分けると以下の3種類があります。
- ・固形タイプ
- ・粉末タイプ
固形タイプは置くだけで良いので使いやすいですが、小さな子どもやペットによる誤飲のリスクがありますので使用する際には十分注意する必要があります。
粉末タイプは使い方の幅がありますが、風で舞ってしまうと間違って吸引してしまう可能性があり、使用できる場所が限られてしまいます。
また、効果の現れ方で見ると以下の2種類があります。
- ・急性毒
- ・累積毒
急性毒は毒性が強くて即効性が高く、短期間で駆除できる一方で人間やペットへの悪影響も強く現れる可能性があります。
累積毒は効果が表れるまで時間がかかりますが、人間やペットによる誤飲の悪影響が弱めであり、時間をかけてでもしっかりと駆除したい場合におすすめです。
成分名と効果は以下のとおりです。
成分名 | 主な効果 |
クマリン系 (ワルファリンなど) |
・抗凝固作用による出血 |
リン化亜鉛 | ・体内でリン化水素ガスを発生させ、呼吸困難を引き起こす ・即効性が高い |
シリロシド | ・呼吸困難を引き起こす |
α-ナフチルチオウレア | ・呼吸困難を引き起こす ・ドブネズミに効果的 ・生き残ると耐性を獲得する |
ノルボルマイド | ・血管が停滞し、酸欠状態になる ・致死効果が高い |
殺鼠剤の効果を高めるためには?
捕獲罠と同じく、警戒心が強いネズミはなかなか殺鼠剤を食べてくれません。
少しでも殺鼠剤を効率よく使用するためには、以下のポイントに注意して使用したいところです。
- ・他の食べ物(ネズミのエサになる物)を片付ける
- ・ネズミのエサ場に設置する
- ・ネズミの食害に遭った食べ物を粉末状にして殺鼠剤にふりかける
- ・殺鼠剤にソースなどネズミが好む調味料等を使用する
- ・効果がなさそうであれば設置場所を変える
- ・複数個所に設置する
殺鼠剤のメリット・デメリット
殺鼠剤を使用するネズミ対策には、以下のメリットがあります。
- ・簡単に使用できる
- ・複数個所への設置に適している
- ・比較的安価で購入できる
一方で、以下のデメリットがあることについても考慮する必要があります。
- ・死骸を処理しなければならない
- ・子どもやペットによる誤飲のリスクがある
- ・簡単には食べてくれない
- ・一部の殺鼠剤が効きにくい「スーパーラット」がいる
捕獲と殺鼠剤には「死骸処理」のデメリットがある
ネズミを捕獲するグッズと殺すためのグッズには「ネズミの死骸を処理しなければならない」という大きなデメリットがある点は無視できません。
ネズミの死骸は自然界と異なり、捕食などによって勝手になくなることはなく、最終的に死んだ場所で死骸が腐敗してしまいます。
もし、ネズミの死骸を放置すれば以下のリスクを伴うことになります。
- ・腐敗して悪臭が発生する
- ・病原菌が増殖する
- ・害虫が繁殖する
ネズミの死骸は病原菌の塊でもあるので、処分する際には「手袋」と「マスク」を着用してください。
ネズミを追い出し、近づけなくするグッズ
3つ目は「ネズミを追い出し、近づけなくするためのグッズ」です。
これはネズミがいやがる状況を作り出すことによって、ネズミが自分から建物の外に出ていくように仕向けるためのグッズです。
どんな種類がある?
ネズミを追い出すグッズには、以下の内容が挙げられます。
- ・忌避剤
- ・超音波
- ・回転灯
忌避剤
「忌避剤」とは、対象となる生き物が嫌がる臭いや成分を利用することにより、その場所に近づけなくさせるためのグッズです。
ネズミの場合、以下のタイプの忌避剤を利用することができます。
- ・スプレータイプ
- ・燻煙タイプ
- ・固形タイプ
それぞれの特徴やメリット・デメリットは以下のとおりです。
スプレータイプ | 燻煙タイプ | 設置タイプ | |
使い方 | 噴射する | 水を入れる 燻煙を充満させる |
設置する |
メリット | 使いやすい ネズミに直接噴射できる |
安価で購入できる どこにネズミがいても関係ない 火災の心配がない |
効果が持続しやすい |
デメリット | 効果が続かない ネズミが臭いに慣れる 使いすぎると臭いが強くなる |
食器など避難させる必要がある 集合住宅など周辺に説明が必要 |
手の届く範囲にしか設置できない 臭いが強い 風で臭いが弱まる |
超音波
「超音波」は、人間には聞き取れず、ネズミには聞こえる周波数の超音波を発生させる装置を使用することで、ネズミにとって不快な環境を作り出すためのグッズです。
超音波は人間には聞き取れず、臭いもないので住人には基本的に悪影響を及ぼしません。
ネズミが音に慣れてしまう可能性もあるため、周波数を変えられる発生装置を選ぶことをおすすめします。
ただし、周波数によってはペットのハムスターやリスなどのげっ歯類、犬や猫にも悪影響を及ぼす可能性がありますので注意が必要です。
回転灯
「回転灯」は、パトランプのように赤い光を回転させる光源を使用することで、ネズミに危機感を感じ取らせて追い出すグッズです。
なぜネズミが回転灯に対して危機感を抱くのかといえば、赤い光がちらつくことによって「火事」を連想させるためだといわれています。
自然界の動物は本能的に「火」を避けようとする習性があるため、超音波同様に臭いを発しないため住人への影響が少ないのがメリットです。
ただし、屋外に設置する場合には周辺住民への説明と理解を得る必要があります。
また、屋根裏などに設置する場合は電源が確保しにくいため、電池式の回転灯を選ぶことをおすすめします。
追い出すグッズのメリットとデメリット
ネズミを追い出すグッズを使用することのメリットは以下のとおりです。
- ・ネズミの死骸を処理しなくて済む
- ・以降はネズミの侵入・営巣を妨害する機能が役立つ
- ・殺鼠剤ほど悪影響は強くない
デメリットは以下のとおりです。
- ・ネズミは変化に慣れる
- ・ペットへの悪影響が懸念される
- ・グッズによっては使用上の注意がある
ネズミの侵入経路を塞ぐためのグッズ
4つ目は「ネズミの侵入経路を塞ぐためのグッズ」です。
ネズミ対策で重要なのは駆除だけではない
ネズミ対策というと、家の中のネズミを駆除することで精いっぱいだと考える人も少なくありませんが、実際にはそれ以降の対策の方が重要なのです。
それが「ネズミの侵入経路を塞ぐ」ことなのです。
ネズミはさまざまな場所から建物内に侵入しようとします。
- ・通気口
- ・屋根の隙間
- ・壁のひび割れ、穴
- ・基礎の隙間
- ・電線導入部の隙間
- ・換気扇
- ・配管と壁の隙間
- ・戸袋の隙間
人間にとっては気にならないような高いところや狭い場所の隙間であっても、ネズミは容赦なく侵入しようとします。
そうした隙間をしっかりと埋めて封鎖することで、ネズミの侵入を防止し、ネズミ被害が再発するのを防ぐことが、ネズミ対策で最も重要なポイントであるといえます。
侵入経路を塞ぐためのグッズ
具体的に、以下のグッズを使用してネズミの侵入経路を塞ぎます。
- ・防鼠パテ
- ・防鼠金網
- ・防鼠板
- ・忌避具
主な違いは「空気や水を通すかどうか」です。
例えば「パテ」は隙間を完全に埋めてしまうので、侵入経路の完全封鎖に適していますが、空気などが通ることができなくなってしまいます。
一方で「金網」の場合はネズミが通れないほどの隙間がありますので、空気や水を通すことができます。
使用する場所によって使い分けることで、住居の利便性等を悪化させずにネズミの侵入経路を封鎖することができます。
注意!追い出す前に封鎖しない
先ほど「ネズミを追い出すグッズ」について紹介しましたが、その効果が十分に発揮されない状態で侵入経路を塞ぐことは避けましょう。
ネズミを追い出すということは、入ってきた隙間などから出ていくということなので、侵入経路を塞いでしまうと追い出そうとしても出ていくことが難しくなります。
ネズミ対策グッズがあれば「駆除業者」は不要?
ここまでに紹介したグッズは「自力でネズミ駆除するために役立つグッズ」です。
どれも何らかのデメリットはあるものの、正しく使用できればネズミ対策として大きな効果を発揮してくれることでしょう。
では、これらのネズミ対策グッズを揃えれば「ネズミ駆除業者」に依頼する必要はないのでしょうか?
自力での駆除には「失敗」のリスクが大きい
まず、自力でのネズミ対策には失敗のリスクがつきまといます。
確かに自力でネズミ駆除するためのグッズは揃っていますが、問題なのは「使い方」です。
いかに優れたグッズ・道具も、正しく使えなければ100%の実力を発揮することはできません。
ネズミ駆除においては「ネズミの習性」を把握したうえで、それに適した手段で作業しなければなりません。
多くの人はネズミの習性について素人であり、正しい方法で駆除できるとは限りません。
また、侵入経路の完全封鎖も、素人には難しいことです。
結果、ネズミ対策グッズは十分な効果を発揮することなく、ネズミ対策は失敗してしまいます。
少なからず手間がかかる
ネズミ対策を自力で行う場合、少なからず作業の手間がかかります。
天井裏や床下など、ネズミの行動範囲を特定したうえで適した作業をしなければならないため、休日をつぶされてしまう可能性が高くなります。
また、作業は一度やれば良いというわけではなく、罠の確認やグッズの再使用など、何度も作業しなければなりません。
手間なく、しっかりネズミ対策したいのであれば駆除業者に依頼する
手間をかけず、しっかりとネズミ対策をしたいのであれば、やはりネズミ駆除業者に依頼するのが一番です。
作業の手間はかかりませんし、ネズミの習性を理解したうえでそれに則った手段でネズミ駆除をしてくれます。
また、侵入経路の完全封鎖によるネズミ被害の再発防止も徹底しており、非常に高いネズミ対策効果を発揮してくれるのです。
費用はどちらにしてもかかるが、費用対効果は業者の方が高いと考えられる
ここで多くの人が気になるのが、やはり「業者に依頼する際の費用」でしょう。
確かにネズミ駆除を業者に依頼する場合には相応の費用がかかりますが、真っ当な業者であればその費用に見合った成果はしっかりと見せてくれます。
また、自力でネズミ対策する場合でも、グッズの購入費用はかかるわけですから、費用の大小はあれども、どちらにしても費用は少なからずかかるのです。
どうせネズミ対策として費用を支払うのであれば、完全駆除と再発防止の徹底を実現できる業者への依頼に費用を投入したほうが費用対効果は高いです。
まとめ
ネズミ対策に役立つグッズはさまざまですが、デメリットを理解したうえで正しく使用しなければ十分な対策効果は発揮できないでしょう。
また、正しく使っているつもりでも万全な使用法ではない場合も多く、しっかりとネズミ対策できないケースも少なくありません。
ネズミ被害に困っているのであれば、ネズミ駆除業者に依頼するという選択肢も考慮すべきです。