ブログ
ネズミがいると「ダニ」が増える!?ネズミによるダニ被害の原因や症状を解説
- ネズミ駆除の豆知識
- 2019.11.27
「ネズミが出るようになってから体調が悪くなった…」
「ひょっとしてダニが増えているのでは!?」
ネズミがいるだけでも厄介なのに、そこに「ダニ」の影響も加わるとなれば憂鬱になってしまいます。
この記事では、ネズミによってダニが増える原因や、ダニによってどのような健康被害がもたらされるのかについて解説します。
目次
ネズミとダニの関係
ダニはネズミに寄生しており、外でダニに寄生されたネズミが建物内に侵入することでダニも一緒に建物内に侵入します。
ネズミはダニに寄生されている
ダニの中には、ネズミに寄生して生きている種類があります。
宿主であるネズミが生きている限り、ダニは吸血することで生き続けることができるのです。
ネズミに寄生するダニの種類
ネズミに寄生しているダニは主に「イエダニ」と呼ばれる種類です。
日本の建物内に見られる種類のダニ(屋内塵性ダニ類)は以下の4種類に分類されます。
- ・イエダニ
- ・ヒョウヒダニ
- ・コナダニ
- ・ツメダニ
このうち、吸血性のダニはイエダニのみであり、ネズミの体や巣に寄生してネズミの血液を吸って生きています。
ネズミから人へ
イエダニは宿主であるネズミが死んだ時や、ネズミの巣でイエダニが大量発生した場合などにおいて、人の体に寄生してその人の血液を吸うようになります。
6~9月ごろが発生の最盛期であり、主に夜間に活動して吸血します。
なお、ペットを飼っている場合には、ペットに寄生されてしまうケースもあります。
ネズミが運んできたイエダニによる健康被害
イエダニに刺されると、刺されてからしばらくしてから強いかゆみを発生させます。
同じ個所に集中して刺すことが多く、しこりや水疱を発生させることが多いです。
かゆみの症状は1週間~10日ほど続きます。
強いかゆみを伴う
イエダニに刺されたときの代表的な症状は「かゆみ」です。
かゆみの出方には特徴があり、イエダニに刺されてから最低でも8時間以上、長い場合には1日以上が経過してからかゆみを発生させます。
そのため、いつイエダニに刺されたのかを特定することは難しいです。
このかゆみは1週間以上、長ければ10日前後も症状が続くことがあり、その間は強いかゆみの症状に悩まされることになります。
しこりや水疱ができる
イエダニに刺された箇所は「しこり」や「水疱」「赤い斑点」などが発生することがあります。
血管が集中している場所を数か所刺すことがあり、集中して上記の症状を発生させる特徴があります。
アレルギーや感染症のリスクも持っている
イエダニに刺されると、「アレルギー」や各種「感染症」を発症するリスクも発生します。
どのような病気を媒介とするかわかりませんから、場合によっては命に関わるような病気をもたらす可能性も否定できません。
ネズミ自体も病気の宝庫
ネズミがもたらすダニによる病気や症状だけでなく、ネズミ自体もさまざまな病気を媒介しています。
- ・鼠咬症
- ・アナフィラキシーショック
- ・サルモネラ感染症
- ・レプトスピラ症
- ・腸チフス
- ・ハンタウイルス肺症候群
- ・E型肝炎
- ・腎症候性出血熱
鼠咬症
「鼠咬症」とは、ネズミに噛まれることで発症する病気です。
病原菌を持ったネズミに噛まれることや、噛まれた傷口から病原菌が入り込むことによって発症します。
数日間の潜伏期間の後に以下の症状をもたらします。
- ・悪寒
- ・発熱
- ・頭痛
- ・嘔吐
- ・筋肉痛
- ・発疹
- ・多発性関節炎
さらに、以下の病気を合併する可能性があります。
- ・肺炎
- ・肝炎
- ・腎炎
- ・髄膜炎
- ・心内膜炎
- ・膿瘍
アナフィラキシーショック
「アナフィラキシーショック」は、アレルゲンが体内に侵入した際の過剰なアレルギー反応です。
一般的に「ハチ毒」によるものが連想されやすいですが、ネズミによって引き起こされるアナフィラキシーショックも実在します。
全身にさまざまな症状をもたらし、最悪の場合には死に至るケースもあります。
一般的なイメージとして「2回目」を連想される方が多いのですが、噛まれた1回目に症状が出るケースもあれば、3回4回と何度も噛まれて始めて発症するケースもあります。
サルモネラ感染症
「サルモネラ感染症」は、サルモネラ菌が感染することによって発症する病気です。
ネズミ本体や、ネズミの排泄物を介して人に感染する可能性があります。
以下の症状を発症する可能性があります。
- ・発熱
- ・腹痛
- ・嘔吐
- ・下痢
胃腸症状を呈するケースが多いですが、乳幼児や高齢者が感染すると重症化するケースもあり、最悪の場合は死に至るケースも考えられます。
レプトスピラ症
「レプトスピラ症」は、レプトスピラ菌に感染することで発症する病気です。
ネズミの排泄物を介して土や水が汚染され、皮膚感染します。
人間の他にもペットにも感染する「人獣共通感染症」である点に注が必要です。
以下の症状を呈する可能性があります
- ・発熱(高熱)
- ・悪寒
- ・頭痛
- ・倦怠感
- ・眼球の充血
- ・腰痛
- ・筋肉痛
- ・黄疸
感染しても無症状の場合もあります。
腸チフス
「腸チフス」は、サルモネラ菌の一種であるチフス菌に感染することで発症する病気です。
ネズミの排泄物に含まれており、これによって汚染された飲食物を介して人に感染します。
以下の症状を呈する可能性があります。
- ・発熱
- ・頭痛
- ・関節痛
- ・腹痛
- ・血便
ハンタウイルス肺症候群
「ハンタウイルス肺症候群」とは、げっ歯類が持つハンタウイルスという病原菌に感染することで発症する病気です。
以下の症状を呈する可能性があります。
- ・発熱
- ・頭痛
- ・関節痛
- ・筋肉痛
- ・嘔吐
- ・下痢
- ・倦怠感
- ・急激な呼吸不全
E型肝炎
「E型肝炎」は、E型肝炎ウイルスに感染することで発症するウイルス性肝炎の一種です。
2週間~2か月ほどの潜伏期間があり、発症すると以下の症状を呈する可能性があります。
- ・発熱
- ・倦怠感
- ・嘔吐
- ・腹痛
- ・食欲の低下
- ・肝臓腫大
- ・関節痛
- ・黄疸
なお、感染したのが「妊婦」の場合だと、劇症化しやすいという特徴があります。
腎症候性出血熱
「腎症候性出血熱」とは、ハンタウイルスやソウルウイルスなどが感染することで発症する出血性の腎疾患です。
ネズミの排泄物を介して人に感染し、以下の症状を呈する可能性があります。
- ・発熱
- ・頭痛
- ・乏尿や多尿(腎不全による)
- ・ショック症状
- ・皮下の出血
- ・臓器の出血
なお、重要化すると命を落とすケースもあります。
ダニ駆除の前にネズミ駆除も必要
ネズミがダニをもたらしているケースにおいては、ダニを駆除する前にネズミを駆除しないと被害を食い止めることができません。
ネズミがいる限りダニは増え続ける
宿主であるネズミが生きている限り、寄生しているダニはその数を増やし続けることができます。
ダニがいるからといってダニ対策だけしても、そのダニを増やす要因となっているネズミを何とかしなければダニ被害を食い止めることはできないのです。
ネズミ駆除は業者に依頼しよう
ネズミを完全に駆除するためには、ネズミ駆除を請け負っている業者に依頼して駆除してもらうのが一番です。
ネズミ自体だけでなく、ネズミの巣にもダニは生息していますので、ネズミを完全駆除してもらうには専門家である業者の力を借りるのが手っ取り早いのです。
まとめ
この記事では、以下の内容について解説しました。
- ・ネズミは「イエダニ」に寄生されている
- ・イエダニに刺されると数日間の強いかゆみに襲われる
- ・ネズミはダニだけでなく、さまざまな病気を運んでくる
- ・ネズミによって運ばれたダニ被害を食い止めるにはネズミの駆除も必要
ネズミがダニを運んできている場合には、ダニとネズミによってさまざまな健康被害をもたらされてしまいます。
場合によっては命に関わる症状に苦しめられる可能性もありますので、これらの早期駆除は重要なことです。
ネズミの駆除は素人には簡単なことではありませんので、害獣駆除業者に連絡して駆除してもらってください。